リバースモーゲージの基礎知識

メリット・デメリットから、銀行・自治体の制度についてまで基本的な情報をご紹介

リバースモーゲージで知っておくべき相続と相続放棄

リバースモーゲージとは、高齢者が所有している土地と建物を担保にして金融機関から毎月一定のお金を借り、生活資金や福祉サービスの費用にあてるというものです。

自宅を担保にした年金のようなものと言われています。

リバースモーゲージの問題点の1つとして、相続人の了承が必要であることがあげられます。

リバースモーゲージを利用すると、期間満了時もしくは利用者が死亡時に土地と建物が自動的に売却され、そのお金が返済にあてられます。

相続人の立場からすれば、自分が相続するはずだった土地と建物がなくなってしまうので、あらかじめ了承を得ていないと相続人の期待が裏切られることになります。

また、リバースモーゲージでは土地と建物が年月の経過によって価値が下落するリスクを考慮して、実際の市場価値から3割~4割目減りさせた価格が限度額となります。

しかし、土地と建物が年月の経過によって、その限度額よりもさらに価値が低下した場合は、その差額は借金として残り、相続人が負担しなければなりません。

財産よりも借金の方が多い場合には相続放棄という方法もありますが、相続人が予期せぬ相続放棄をさせられるおそれがあるというのも問題点です。

また、相続放棄をするためには死亡を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所に届出をしなければなりません。

その期間を過ぎてしまったり、財産に対してなんらかの処分行為を行なった場合は自動的に単純承認とされ、借金を支払う義務から逃れることはできなくなります。

リバースモーゲージの利用の際には推定相続人と話し合うことも必要

リバースモーゲージでは、年金受給者が自分が所有している土地や家屋を担保として、銀行からまとまったお金を融資してもらえることができます。

土地や家屋の評価額にもよりますが、最大で2000万円程度の融資を受けることができ、老後の生活の資金としたり、老人ホームや介護施設への入居資金とすることもできます。

リバースモーゲージでは月々の返済額は利息分だけで済むため、借主の負担は軽くなります。

元本はそのまま残り、借主が亡くなるなどして融資が必要と亡くなった後で、銀行は担保としていた土地や家屋を処分して債権の回収を行います。

ここで問題となるのが、相続人の意志との相違が発生した場合です。

相続人が担保となっていた土地や家屋の相続を望む場合には、銀行の債権回収と相反する事態になります。

このような事態を避けるためには、リバースモーゲージを利用する前に、借主が推定相続人とよく話し合う必要があります。

もしも推定相続人が担保となる土地や家屋の相続を希望しないのならば、リバースモーゲージを利用するのに何ら問題はなくなります。

しかし、推定相続人が相続を希望する場合、その意志を慮ると簡単には担保とすることはできない場合が生じます。

借主が推定相続人の親である場合は尚更で、子供に土地や家屋を遺してやりたいという親心が働きます。

このような場合、推定相続人を連帯保証人とすることができる銀行もあります。

連帯保証人になると、借主の代わりに借金の返済義務が発生しますが、その義務を活用して慣れ親しんだ土地や家屋を相続し、自分の貯金から債務を支払うなどの手段をとることが可能となります。